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採用CXを行う前に抑えたいこと

採用CXを行う前に抑えたいこと

何の目的を達成する採用CXなのか?

ただその前に、どのような人物が自社にとって必要かを、念密に、そして鮮明に描けているでしょうか?企業がサービス開発する上でペルソナ設計が必要不可欠なのと同様に、採用においてもペルソナ設計が重要であるはずです。何故なら業績を向上させる為に、どんな人が加われば良いかを導き出すのが重要だからです。この点が曖昧な状況では、正しい採用評価もできず、また正しい体験価値の提供もズレてしまうでしょう。決して、体験価値の共有が目的になってはいけません。

採用は「アート」と「サイエンス」

人採用というミッションにおいて重要な観点は、「アート」と「サイエンス」であると考えています。アートとは「主観的」「感覚的」なもの。サイエンスとは「定量的」「科学的」「データ的」なもの。
今も尚、採用に不足しているサイエンスについて、未解決な人事が多いように感じます。これから入社する人が「どのような役割で、どれ位の業績を、いつ迄に発揮するのか」「誰と上司の関係になるとどの位の割合で活躍できる人材なのか」という部分まで定め設計できれば、あとは設計した仕組みの中で運用するだけなのですが、最初の設計段階から定量的に考えられていない現状を散見するからです。その発端は、現組織における組織課題を、データ回収→見える化→分析まで進められていないからではないでしょうか。
 
感覚的な組織課題では、採用の成功確率は下がる。それは、業績向上を目的とした組織課題の抽出の精度が低いからであり、それでは、折角の新メンバーが活躍し、成果をあげるのは不可能でしょう。
結局、採用というのは業績を伸ばすためにするもの。「何人が入社した」で判断するのではなく、「入社した人の何人が生産性を上げて、業績にコミットできたのか」で判断することが重要です。

面接官の選定方法も改善の余地がある

また面接官は、面接者のタイプに合わせて変えるのが良いでしょう。というのも、タイプによって共通言語は違います。例えば、合理的なタイプの面接者が、情熱的なタイプの面接官と会話をしても噛み合いません。
しかし、合理的なタイプの面接者と合理的なタイプの面接官となら、会話は弾むのです。もし、このような考えを持たずに面接をしていたなら、優秀な人材を逃している可能性があります。
また、直属の上司が面接官に入らない会社も良くありません。自分の上司になる人に会えないまま入社するということは、お互いに不安を抱えた状態でのスタートになってしまうのです。このようなポイントを押さえて面接に臨むと、より精度の高い面接を実現できるはずです。

感覚的な好きを無くすことは、活躍を増やす事に繋がる

自分に似ているとか、好きという理由で選ぶとお互いにとって幸せではありません。友達になるなら良いと思いますが、いざチームとして仕事をするなら、弱い部分を補ってくれる人を採用する。チームで活躍できる人を採用するとは、弱みを補うことだと思うのです。活躍できる人かどうかを見抜くにはどうすればいいのか。ということを「サイエンス」を上手く使って考えていくことが大切です。

Written by

horio
CANTERA責任者 兼 講師 (株)All Personal代表取締役CEO 1973年北海道生まれ。1994年(株)リクルート入社。2004年ソフトバンクBB(株)入社。ソフトバンク通信事業3社を兼任し、営業・技術統括の組織人事責任者に従事。2012年グリー(株)入社。国内の人事戦略、人事制度、福利厚生、人材開発の責任者を歴任。2014年より東京東信用金庫に入庫し地域活性化に従事。2017年6月(株)AllDeal創業。2018年11月、(株)All Personalに社名変更。
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