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【私考】組織や個人が考えておきたい「サステナブル」の観点

【私考】組織や個人が考えておきたい「サステナブル」の観点

組織におけるサステナブルの観点

ビジネスモデルや経済的な観点でサステナブルであっても、組織が崩壊してサステナブルでなくなっていくという事例もよくある話です。

牛丼チェーン店のワンオペによる従業員のボイコットとも言える大量離職の事例をご存じの方も多いでしょう。また、地方の中小企業で事業承継がうまくいかずに廃業するというニュースを目にする機会も多くあります。

もっと身近な観点では、ハラスメントやマネジメント機能の不全が原因で社員が定着しないという課題もよく耳にします。ハラスメントは言語道断ですが、マネジメントの問題は明確な正解がなく悩まれている方も多いかもしれません。私自身も一人のマネージャーの立場と人事の立場の両面から、この10年間近く向き合い続けた課題でした。

さまざまな手法や考え方を試行錯誤していく中でたどり着いたのが、以下の3つの観点です。

(1)メンバーにとって、ここで仕事を続けることが本人のキャリアにとって有益であること

この仕事が自分の成長や今後のキャリアにつながると思えば、人間関係や報酬条件に多少の不安があっても成果達成にモチベーションを持って頑張ってくれます。

ただし、こればかりに注力してしまうと「やりがい搾取」と言われてしまうので注意しましょう。

(2)マネージャーはメンバーの成長機会をアサインし、成果を出すための支援者となること

マネジメントの役割は「メンバーを通じて成果を出すこと」です。ただ、短期的な成果だけでなく、成長機会となる業務を(1)の視点で意図的にアサインすることが大事です。そのうえで、メンバーが成果を出す際に邪魔になる石を一緒に取り除いてあげることがマネージャーの仕事ではないでしょうか。

その先には自分の次のマネージャーを育て、新たなチームを再生産することで組織の継続性を担保するというゴールもあります。

(3)ペイ・フォー・パフォーマンス、ペイ・フォー・ジョブなど公平性と納得感のある評価・報酬制度になっていること

メンバーが高い成果を挙げて成長していっているのに、報酬に納得感がなければいつか心は離れていってしまいます。

人は他者との相対で自身の立ち位置を測りますので、社内・社外の両方の観点からバランスの取れた報酬を実現しなくては中長期的な雇用継続が担保できません。外資系コンサルのUPorOutのようなドラスティックな制度や、リクルートの卒業を前提とした人事制度を取り入れることは難しくても、昇給・昇格と降給・降格をバランス良く適正に運用するだけでも大きな効果があるはずです。

個人の視点で考えるサステナブルの観点

終身雇用が崩壊していることは言わずもがなですが、社会環境やテクノロジーが大きく変革していく中で、個人のキャリアをサステナブルにすることは非常に難しい課題です。私自身も日々悩みながら試行錯誤しているのですが、企業の人事と個人支援のキャリアコンサルタントの両面の視点から感じていることを3つの観点で整理してみました。

(1)社会や市場の変化に合わせて自身のスキル・知識をアップデートすること

「最終学歴よりも最新学習歴」。私たちが活動している戦略人事アカデミーCANTERAにおいてもこの言葉を非常に大事にしています。過去の成功体験にとらわれず、アンラーンしながらアップデートし続けましょう。

(2)報酬カーブには山があり、その頂点は意外と早く訪れる。下り坂の角度をなだらかにしていくことを考えること

近年、ジョブ型雇用が話題になっていますが、年功序列が崩壊したということは、歳を重ねるごとに給与が上がっていくかつての常識はすでになくなっているということです。

年功序列の給与制度はマイホームや子供の教育費が高くなる40〜50代に報酬が高まるように設計されていました。先輩たちの世代の常識は我々の世代の常識ではないことを自覚し、パフォーマンスやジョブの観点で、報酬が下がっていくタイミングが意外と早く来るかもしれないこと、その下がり方を抑えるためにはどうすべきなのかという観点で覚悟を持って行動しましょう。

(3)副業/複業/兼業、パラレルキャリアなど複数の選択肢を積み重ねること

1つの仕事で得られる報酬カーブの下り坂を踏まえると、副業・複業・兼業が現実的な選択肢になることが理解できるのではないでしょうか。自身の経験や強み、興味関心を棚卸しして、どんなことに取り組むかを考えてみましょう。

いきなり金銭的な報酬を求めるのではなく、まずはボランティアなど始めやすい形で経験を積むことからスタートするのもおすすめです。

大きな時代の変革を迎えている今だからこそ、皆さんもビジネスとライフの両方の観点でサステナブルについて考えてみませんか。

戦略人事全般について学びたい方はこちらもご覧ください。

Written by

Kounosuke_Hirayama
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