1年で500以上のオンライン面接を行った私が「採用面接で特に気をつけていること」

最終更新日:2021/03/11

Writing by:平岡 いづみ

採用面接は“未来の仲間探し”なので、会社の将来を左右する大事な場です。ただ、最近はオンライン面接を行うことも増え、対面ではない分、いろいろと工夫する必要があると思います。

私は2020年の1年間で、気づいたらオンライン面接を500以上行っておりました。そこで、私なりに採用面接で見ているポイント、質問内容、気をつけていることをまとめてみました。

私が採用面接で見ているポイント

1.コミュニケーションの雰囲気

「まずはカルチャーフィットするかどうかを見極めるべきでは?」と言われそうですが、私が所属する会社では現在カルチャーを変更しているフェーズのため、今のカルチャーになじみすぎるよりは、いろんな方が在籍していいのではないかと考えています。なので見ているのは周囲と円滑にコミュニケーションを取れそうか、同じベクトルで走れるかということです。

2. 行動特性(コンピテンシー)

これまで「どのような場面で」「どのように考えて」「どのような行動をして」「どんな結果になり、どう感じたか?」という点を面接で聞いています。仕事上でも同じような場面になったときに、どういった行動をするのかを知るためです。

3. 意志

候補者自身が自分の意志持っているか、ということを確認しています。会社の方向性とあまりに異なるとお互いに不幸だと思うので、候補者の意志がどのような方向に向いているのかを聞いています。

4.志向

当社のようなベンチャー企業志向なのか、他興味があることは何かなど、候補者の方の志向を知りたいので確認しています。

というのも、当社はベンチャー企業でもあり、走りながら考えるということや、方針の修正も必要に応じて起こります。そういった変化し続ける環境が楽しめる方もいらっしゃれば、そうでない方もいらっしゃるので、 会社とのフィット感を確認しているのです。

ただ、候補者の方の考えだけをうかがうと、たいていの方は「変化はいいものである」とお話されるので、自ら考え推進するエピソードがあるかどうかをうかがったり、「こんな場面ではどうですか?」と質問したりもしています。

採用面接での質問項目

先述のポイントに対して、実際に私がどんな質問をしているかを面接の流れに沿って書いてみました。もちろん、候補者によって言い方を変えたり、すべての項目を聞かなかったり、別の話をしたりもしています。

※冒頭で挨拶したら接続を確認し、「ネットワークの調子が悪くなったら遠慮なく教えてください」と伝えます。

※「相互理解の場なので、ざっくばらんにお話ししましょう」と候補者をリラックスさせることも心がけます。

【質問項目】

●お互いに自己紹介(候補者の方のこれまでのご経験も軽く確認します)

●会社のホームページはご覧になられましたか?【会社への興味=志向】

●会社のホームページをご覧になって、知りたいことや気になることはありますか?

●求人ページをご覧になって、仕事内容で気になることなどはありますか?【志向】

●これまでのご経験と転職理由は何ですか?【志向・意志】

 ・就職先に求めるものは何ですか?【志向・意志】

 ・なぜベンチャー企業に興味をもったのですか?

●ベンチャー企業が抱える課題は何だと想像しますか?

●ベンチャー企業の魅力は何だと思いますか?

●これまでのご経験で生かせそうなところはありますか?

●ご自身が思う自分の強みは何ですか?弱みはなんですか?【コミュニケーションの雰囲気】

●周囲からはどんな人だと言われますか?【コミュニケーションの雰囲気】

●これまで生きてきた中で一番印象に残っているエピソードを、具体的に教えてください【行動特性】

 ・そのエピソードはなぜ印象に残っているのですか?

 ・そのときどのように考えたのですか?また、どのように感じたのですか?

 ・どのような行動がその結果になったと思いますか?

 ・今の自分だったら、そのときの自分にどうアドバイスしますか?

●休みの日は何をしていますか?【行動特性】

 ・それはなぜですか?

●ストレス発散方法は何ですか?【行動特性】

 ・それはなぜですか?

●これからの仕事でのキャリアイメージを教えてください。【志向・意志】

 ・そう考えたのはなぜですか?

●どんな環境でどんな人と働きたいですか?

 ・そのために今取り組まれていることはありますか?

●マネジメントに必要なことは何だと思いますか?

●この先のご自身のありたい姿はどんな姿ですか?【志向・意志】

 ・それはどのような背景からどのように考えられたからですか?

●今回の就職活動でどのようなところを何社くらい応募していますか?【志向・意志】

 ・現在の進捗はいかがですか?

 ・最終的にはどういったところで就職先を決めますか?

●本日の面接を通じてご質問はありますか?

オンラインの採用面接で特に気をつけていること

オフラインで行っていたものがオンラインになったとしても、人と人とのコミュニケーションは変わらないと思っています。オンラインでもオフラインでも採用面接での質問項目は大きく変わりません。

ただ、オンラインのときには、特に以下の5点について気をつけています。

1.だらしない姿勢や服装はしない

私はすぐに猫背になってしまう癖があるのですが、姿勢も正してお話しています。画面に姿勢が映ってなくても、雰囲気で伝わることもあるので気をつけています。

2.対話を意識し、相手の話をとにかく聞く

面接時間のうち、70%は候補者に話していただくのが適切なバランスではないでしょうか。相手のことをしっかり理解したいと思いながら、傾聴を心がけています。

3.話しやすい環境を作る

特に気をつけているのは自分の表情です。できるだけ笑顔を心がけており、オンライン上でも自分の顔をチェックしながら話しています。候補者が話しづらい雰囲気にしないことが重要です。

4.できるだけ社内のことはリアルに伝える

候補者から会社の雰囲気や現在抱える課題などを聞かれることもあります。もちろん社外には出せないものもありますが、社内の雰囲気や課題に対してできる限り自分の意見を伝えるようにしています。

たとえば、「社員の方はどんな方が多いですか?」という質問に対しては「エンジニアが多いこともありますが、私はまじめで勉強家な人が多いと思っています。社内で勉強会を企画して実施しています」とお伝えしています。

また、「御社の課題は何ですか?」といった一瞬回答に悩むような質問も聞かれることもありますが、その場合も同様です。「あくまで私が感じている課題ですが、成長中ということもあり社内も変化し続けています。変化は楽しめる人ととまどう人がいると感じているため、人事面談や上長との1on1等コミュニケーションの機会をつくるようにしています」というように、課題は○○だと感じているが、こんな対応をしています、ということまでをお話するように心がけています。

5.候補者の反応や表情を見る

オンラインの場合でも、表情(目、口、体の動きなど)から、喜んでいるのか、安心しているのか、懸念に思っているのか、など見ることが重要です。

こちらからの質問に対して回答に困っているのか、考えていらっしゃるのかをみて、前者の場合は答えやすいように「たとえばこんな場面では……」と質問を言い換えたり、お話いただくまで待つようにしたりしています。

採用は方程式のように答えが明確ではなく、他社でハイパフォーマーだった人が自社でもハイパフォーマーになるとは限りません。社会や環境などの外的要因によっても、その人が活躍できるかどうかが左右されることもあります。そのため、面接の際には、その候補者が入社したときに活躍できるイメージをお互いに持てるか、一緒に走っていける仲間意識が持てるかというフィット感を重視するとよいでしょう。

私の採用面接での根底にあるのは、候補者に当社に入って幸せになってほしいという気持ちです。だからこそ、面接という大事なこの時間はお互いをしっかりと知る時間だと思って、とにかく候補者と向き合って気持ちよく対話をすることを大事にしています。

とはいえ、まだまだ私も試行錯誤しながら行っています。今回ご紹介したポイントが、すべての採用で合致するとは限らないと思いますが、参考にしていただけると嬉しいです。

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執筆者

平岡 いづみ

CANTERA ACADEMY2期卒業。

大学卒業後、大手食品会社にて総合職として入社し、法人営業をメインに担当。
その後、人材ベンチャーの東京オフィス立ち上げのなんでも屋として勤務。
2006年から現リクルートキャリアにてリクルーティングアドバイザー、企画スタッフ、キャリアアドバイザーを経験。受賞複数。その間2度の産休育休を取得し共に復帰。
リクルートキャリア卒業後は、国の事業に関わったり、ベンチャー企業で人事として採用企画、規程改訂、制度、労務など人事全般と、総務、秘書など色々経験しています。

現在は株式会社インサイトテクノロジーにて人事本部 本部長として人事全般を行っています。

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