オンライン面接(Web面接)対策まとめ。コツやマナーを徹底解説

新型コロナウイルスの拡大により、対面ではなくオンラインで面接(Web面接)をする企業が増えてきました。ですが、企業にとっても求職者にとっても、まだ慣れないことが多いため、
「オンライン面接にはどんな準備が必要なのか?」
「どんなツールを使えばいいのか」
「チェックポイントがわからない」
といった戸惑いの声がよく聞かれます。
オンライン面接に関する基本的な情報や準備、面接官がオンライン面接をスムーズに進めるコツやチェックすべきポイントなどをまとめました。
オンライン面接とは?
オンライン面接とは、Web会議システムなどインターネットのツールを利用して求職者に対して面接をおこなう方法のことです。
では、オンライン面接は具体的にどのような流れで進めていくのでしょうか。
オンライン面接の流れ
オンライン面談を実施するまでの流れは次の通りです。
1. 事前準備
まずは、オンライン面接のために必要な準備をします。
- ・インターネットの環境整備
- ・面接をおこなう場所の確保
- ・使用するツールの選定
- ・システムや機器の用意
- ・面接資料の作成
- ・求職者との日程調整、面接方法の詳細連絡当日の流れ
2. オンライン面接当日の流れ
- ・通信回線の確認
- ・ミーティングルームで待機
- ・マイクやカメラの確認
- ・画面共有や録音機能の動作確認
- ・面接スタート
- ・面接終了後、録画の確認
3. 対応ツール
オンライン面接に対応したツールは、有料・無料を問わずたくさんあります。それぞれの持つ機能が異なるため、自社にもっとも合うツールを選びましょう。
ツールを選ぶときのポイントは4つ。
- ・自社に必要な機能を備えている
- ・音声や画質に問題がない
- ・適切な料金
- ・安心できるセキュリティ
上記をよく検討して、ツールを決めます。
ZoomやMicrosoft Teams、SkypeのようにWeb会議ツールとして使っているサービスを活用してもいいですが、オンライン面接用のツールを導入したほうが、よりスムーズなオンライン面接をおこなえます。専用ツールは、セキュリティ面でも安心ですし、採用管理システムとも連携できて便利です。SOKUMEN、HARUTAKA、インタビューメーカーなどがよく利用されています。
オンライン面接のメリット
オンライン面接は、対面の面接が慣習化している企業にとっては導入することに抵抗があるかもしれません。ですが、大きなメリットがあることも知っておきましょう。
1. 地方の優秀な人材を見つけられる
オンライン面接の最大のメリットは、どこからでも面接ができること。面接会場まで行く必要がないため、都市部や会社の近隣だけでなく、遠方に住む優秀な人材を集めるチャンスになるでしょう。
2. 録画した動画を共有できる
オンライン面接の内容を録画しておけば、面接官が振り返りとして利用したり、別の面接官が確認したりできます。
動画を共有することで、面接官同士がアドバイスや意見を交換し合うことも可能です。それが面接官のスキル向上につながっていくでしょう。
3. コスト削減になる
対面による面接は、外部で面接会場を借りる場合は「会場費」が発生し、ほかにも「交通費」や「宿泊費」などのコストがかかります。ところが、オンライン面接は、面接会場を確保するといった準備の手間がありません。さらには、これまでかかっていた「会場費」や「交通費」などのコストを大幅に削減できます。
4. 面接の辞退率の増加を防げる
求職者の中には、面接の日程が合わないために辞退する人が少なくありません。ですが、オンライン面接なら日程の調整がしやすくなり、面接の辞退率が減ります。結果的に、より多くの人材と面接できるようになり、それだけ優秀な人材とも出会える確率が上がることになるでしょう。
5. 時間の節約ができる
対面による面接では、会場の手配や日程調整といった面接をおこなうまでの準備に時間がかかっていました。しかし、オンライン面接なら、こういった準備時間を短縮できます。スピーディに面接をおこなえるようになると、早い段階で優秀な人材にアプローチが可能です。ほかの企業よりも人材確保の面で先手を打てるでしょう。
6. 新型コロナウイルスの感染リスクの軽減
オンライン面接は、直接会うわけではないため、飛沫による感染リスクがゼロです。面接会場に面接官と求職者が集まって密になることもありません。そのため、感染の心配がなく、安心して面接をおこなえます。
オンライン面接のデメリット
オンライン面接には、もちろんデメリットもあります。オンライン特有のデメリットは、事前に対応できるものもあるため、しっかりと覚えておきましょう。
1. 通信状況が悪いと途切れてしまう
オンライン面接はインターネットを利用するため、通信状況が悪いと映像や音声が途切れてしまったり、ノイズが入ったりします。場合によっては、接続が切断されてしまうことも。
面接官も求職者もお互いに通信回線が安定している場所を選び、できれば有線LANを使うのがおすすめです。スムーズに面接を進めるためにも、双方の通信環境を事前に確認し、通信トラブルがあった場合の対応を決めておきましょう。
2. 相手の反応がわかりにくい
オンライン面接は、対面よりも場の空気が読みにくく、相手の反応がよくわからないことがあります。オンラインは間の取り方が独特。そのため、話や質問を始めるタイミングを見極める必要があります。
また、いきなり画面上に登場するため、席に着くまでの立居振る舞いや話すときのクセなどをチェックするのは難しいでしょう。
細かい点を確認するために、1次面接や2次面接をオンラインで実施し、最終面接だけ対面でおこなう企業もあります。
3. データ流出や情報漏洩のリスクがある
オンライン面接の様子を共有するための録画は違法ではありません。ですが、面接の内容には個人情報が多く含まれているため、データ管理は厳重におこなう必要があります。
また、オンライン面接中に社内の様子や音声が相手に伝わってしまい、情報漏洩につながる可能性も否めません。面接する場所は、会議室のような周囲の映像や音声が入らない場所を選びましょう。
オンライン面接のアジェンダ
面接のアジェンダは、対面もオンラインもほとんど変わりません。準備時間は対面よりも短縮できますが、流れは同じです。
ただし、連続してオンライン面接を実施する場合は、1人目と2人目の面接の間に10分程度の休憩を挟みましょう。1人目が長引いてしまった場合や次の求職者が早くログインしてしまった場合にかち合ってしまうのを防げます。
また、オンライン面接だからといって、何か特別なことを設ける必要はありません。ですが、いきなり質問から始めると求職者が緊張してしまいます。まずはアイスブレイクをいれて相手の緊張感を解きましょう。
それから「自己紹介」「転職理由」「志望動機」「経験やスキル」「逆質問」の順番で進めていきます。
オンライン面接で見るべきマナーやポイント
オンラインでも対面でも面接官としての役割は同じです。求職者の対応力やスキル、社風にマッチするかなどを判断するのが重要な役割といえるでしょう。
とはいえ、オンライン特有の注意点もあります。
では、オンライン面接では、特にどのような点を見るべきなのでしょうか?
- ・時間通りに入室したか
- ・オンラインでもきちんとした服装や身だしなみ、姿勢をしているか
- ・カメラ目線で話したり聞いたりできているか
- ・求職者の話している内容だけでなく、表情やジェスチャー、声のトーンなど
上記のようなオンラインで「見える」特徴だけでなく、画面越しでは「見えない」魅力を引き出すのも面接官にとっては大切なポイントです。
オンライン面接を使いこなして、いい人材を採用しよう!
オンライン面接は、今後ますます増えていくことが予想されます。オンライン面接がスムーズに進むよう環境を整え、事前準備をすることがとても重要です。面接官には、事前準備の段階から求職者が不安にならないような配慮が求められます。
対面とはまた違ったメリットのあるオンライン面接を成功させるコツをつかみ、採用の幅を広げていきましょう。
Written by
