CANTERA NOTE

社会人3年目で“ぼっち人事”に。未熟な私が価値を発揮するために取り組んだ3つのこと

社会人3年目で“ぼっち人事”に。未熟な私が価値を発揮するために取り組んだ3つのこと

スタートアップやベンチャーに転職したら、これまで経験したことのない領域の仕事を担当することになった。そんな経験をお持ちの方もいらっしゃるのではないでしょうか?

実は、私もそんな一人でした。社会人としても人事としても経験の浅い私がぼっち人事として奮闘する中で、自分なりの価値を発揮するために取り組んだこと、それを踏まえて見えてきた、どんな環境でも価値を出せる人になるための要素をお伝えします。

 

知識も経験も不足している自分が、人事として出せる価値とは?

私は社会人3年目で、スタートアップの1人目の人事として転職し、いわゆる“ぼっち人事”になりました。前職も人事ではありましたが、経験は1年のみで、しかも担当していたのは社内研修の企画。人事の仕事の全体像もつかめていないような状態でした。

ぼっち人事となると、人事としてやらなければならない仕事は採用から人事制度企画や労務まで多岐にわたります。

実際、入社後、最初の仕事は報酬制度の設計と勤怠管理ルールの策定でしたが、どれもこれも未経験ですし知識もないので、「そもそも勤怠管理って何で必要なんだっけ?」といったところから調べて進めなければならない状態だったのです。

圧倒的な知識・経験不足を痛感する中で、最も悩んだのが「自分はどこで価値が出せるのか?」ということでした。

経験の浅い私がなんとか調べてまとめても、ありものを組み合わせただけの企画になってしまい、経営陣の期待に応えるものにはなりません。そのうえ、「こうやってみたら?」「もっとこういうことをしてほしい」というフィードバックに対してとにかく全部やってみなければ!と思い込んでしまい、やることばかりが溜まっていく……といった状態でした。

日々状況が変わるスタートアップにおいては、目の前のタスクが多すぎて、ともすると頼まれたことをやるだけ、業務をこなすだけになってしまいがちだと思います。しかし、私はそもそも「事業や組織の成長に貢献できる人事になりたい!」という思いで転職したので、このままでは事業や組織の成長どころか自己成長にもつながらないという危機感がありました。

 

人事として価値を出すために取り組んだ3つのこと

そこで、知識も経験も不足していた私が人事として価値を出すために、当時の組織状況や「人事」に求められていることを自分なりに考え、3つのことに取り組むことにしたのです。

 

その1:従業員のことを一番理解している人になる

スタートアップは風通しの良い環境が多いとはいえ、上司や経営陣に言いにくいことはあります。一方で、経営陣も従業員の本心を知りたいと思っています。そこで、経営陣とコミュニケーションを取りつつも、経営陣側に立ちすぎず従業員から近い存在になることで、相談しやすい人事として認識してもらえるよう意識しました。

今自分が悩んでいることなどをオープンにして、「積極的に相談する」「なんでもない雑談を大切にする」「採用や社内イベントなどに従業員を巻き込む」といったことを通してヒトに関するハブになるように努めたのです。

 

その2:SNSや外部コミュニティの活用

特に採用においては、最新の手法やサービスをいち早く使うことでアンテナの高い人を採用できる確率が高まります。そのため、Twitterや周りからの紹介を通して最新のサービスやトレンドをつかんで仕事に生かすことを意識していました。

また、人事としての経験不足を穴埋めするため、CANTERA ACADEMY等の人事コミュニティや勉強会で学んだり、他社人事の方とのつながりをつくったりしていきました。こうすることで社外にも味方を作ることができたのです。

 

その3:思考を整理する時間を設けて、アウトプットすること

スタートアップではとにかく素早く行動することが求められますが、目の前のことをこなすだけではノウハウが蓄積されていきません。意識的に立ち止まって今やっていることや、やりたいことを整理する時間を設けました。また、考えたことや学んだことをTwitter等で発信することも積極的に行うようにしました。

そうすることで仕事の優先順位もつけられるようになり、一つの学びを他の仕事にも転用できるようになったのです。結果として業務の効率化が進んでいきました。

この3つに取り組むようになってから最も大きく変わったのが、経営や従業員からの相談が圧倒的に増えたということです。

経営陣から「みんな(従業員)はどう思っているんだろう?」と聞かれるようになったり、従業員から「まだリーダー(上司)に言ってないんだけど、ちょっと相談したくて……」といった相談や「こういうことやったら良さそうじゃない?」といった前向きな提案をもらえるようになりました。社内の声が集まるようになったことで、実情に沿った説得力のある提案ができるようになったのです。

 

どんな環境でも価値をだせる自分になるために見極めるべきこと

今回の経験を通して、知識や経験を問わず、どんな環境でも自分なりの価値を出すためには次の3つのポイントの重なりを見つけることが重要だと感じています。

1. 自分が今いる組織の立ち位置(組織ミッション/会社の中でどのような存在か)
2. その中での自分の立ち位置(職種/役職/チームバランス/自分のミッション=何が求められているか)
3. 自身のやりたいことや強み

特に3は難しいかもしれませんが、私は自分自身が経験したこととその時の感情を振り返り分析することで、自分の感情が動くことにアンテナが立つようになりました。

自分なりの価値を発揮できるようになることで、自信を持って仕事に向き合うことができるようになります。そうやってポジティブに仕事をしていると、さらに成果が出せたり良い循環につながったりするでしょう。今、自分の立ち位置に悩んでいる方はぜひ参考にしていただけると嬉しいです。

Written by

Nahomi_Ono
大手人材系企業にて人事のキャリアをスタート。その後スタートアップに転職し“ぼっち人事”に。採用・人事制度企画・労務・広報などを幅広く担当。現在は日系グローバル企業のHRBPとして、ヒトの側面から事業成長に貢献することに挑戦中。
初心者でも安心。
現役人事が全面サポート

日本初のCHROアカデミー
「CANTERA(カンテラ)」
戦略人事を実現するための知識と
スキルを体系的に学べます。