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会社の制度構築に携わる“プロ”が語る人事の魅力とは?

会社の制度構築に携わる“プロ”が語る人事の魅力とは?

「人事は創業者や役員の考えを言語化し、代弁する仕事」とおっしゃられるアンジェラさん。会社の方向性を決める人事として考え続け、“人事のプロフェッショナル”として仕事を楽しんでいるアンジェラさんにお話をうかがいました。

 

経営に密接な人事として会社の方向性に関われることがやりがい

――現在働かれているお仕事について教えてください。

チームのコラボレーションを促進するサービスの開発・提供をしている会社で、規模は100人ほどです。代表が人事や人を大切にし、どういう会社にするのか、考えるのが好きで、経営に密接な人事をさせていただいています。経営に密接な人事という意味で、会社の方向性を左右するところまで関われせてもらい、会社を作っているなぁと実感することがすごく多いです。

――実際、会社を作ってるなぁって感じたエピソードを教えていただいてもよろしいですか?

そうですね、最近は採用ポリシーやワーケーションに関する制度などを作りました。社員たちになぜこんな制度を行うのか、体現しなきゃいけないんですよね。

ここを言語化する仕事も人事に回ってくるので、どういう会社であるっていうのを一緒に言語化して出すということが全部仕事になっているところで作ってるなぁって感じます。また会社をつくれる側に回れていることが面白いんです。

 

制度をなんでやるのか、イチから制度構築に関われる喜び

――実際、人事として会社を作る側に回れていることが面白いと思うことについて教えてください。

そうですね。例えばつい最近はダイバーシティとか、採用ポリシーを作って、外部に出すことをしました。あとちょっと特殊なんですが、ワーケーションに関する制度とか。その制度をなんでやるのかとか考えたり、伝え方をどうするのか、私たち人事に回ってくるんです。この言葉を考える時にどういう会社であるか考えますし、一緒に言語化をできる機会なので、作ってるなぁって感じます。

――そのワーケーションを作る制度っていうと、革新的な感じがするんですけども、ワーケーションをやる時になんでやるのかアンジェラさんたちはどう定義されたのですか?

私たちは制度を考えるときに教育のためにあると思っています。例えば息抜きとか福利厚生ではなく、完全に教育って振り切っているところがあります。このワーケーションでも教育研修プログラムとして作り、人事が参加することもあります。いかに非日常で学びをえるかみたいなことを人事も体現して、言語化していく。流行りだからとか息抜きになったらいいなではなく、教育としてうちの社員の成果を促す取り組みをともにしています。

――教育として社員の成果を促す取り組みとは?

ワーケーション先の自治体と連携した研修プログラムに必ず参加してもらっています。例えば、地元の小中学生、場合によっては大人を対象に、自分自身の経験や知識を生かしたワークショップを実施してもらうこともありますね。人前で話す、人に教えるという経験を通して、改めて自分自身と向き合って欲しい意図があります。

 

人事の取り組みが及ぼす社内の影響の大きさ

――実際、その教育として成長を促すためにやっているとおっしゃっていただいたのですが、その魅力を感じる時はありますか?

 そうですね。うちの会社が結構働く人を支えるサービスを作っている会社なので、自社の会社さえ支えられない者が他の会社の社員を支えられるもんかと思っているところがあります。人事はこのことを自社の制度で体現する必要があり、社内から整えていくミッションが大きいと思っているんですよね。人事としてできなかったら、会社の事業も食べられるぞって直結して感じることがすごくあるので、そこは魅力ですね。魅力というか、実感がわくところでもあります。

――実感をわき出したきっかけみたいなものはありますか?

私が初めて入社した時の全社総会で、英語でしたが海外の方がおっしゃっられた言葉がきっかけです。具体的には、私たちの会社のツールを使っている人たちに私たちが作った思想を導入してしまうことだから、思想がない会社だとNGだよねと。その時に会社の思想を作って言語化するのは人事であるから、「ああ、人事こそその思想を磨く仕事なんだな」と思い始めたのがきっかけです。

――なるほど。そこが人事の魅力とさっきおっしゃっていただいた会社を作るみたいなところと紐づいてきてるんですね。

 

人事は、創業者や役員の考えを言語化し代弁する仕事

――最後に人事の魅力について、改めてお伝えされたいことについて教えてください。

人事自身が思想を作ることはないかもしれません。しかし、創業者や役員が考えていることを代弁し、より多くの人(将来の社員、お客様、など)に伝えていくためにも、私たちがどんなスタンスであるのかを明確にする作業が不可欠だと思います。自分なりに言語化し、それが創業者の意図とズレていないか確認しながら「私たちがどうありたいか」を対外的に発信していく。そこからやっと人事の仕事、例えば採用や制度設計が始まると考えています。そこを理解しないまま進めると、一貫性のない人事の仕事になってしまう。まずは自分が理解して、人に伝えられるようになることが重要ではないかと思います。

Written by

AzusaMiura
CANTERA ACADEMY3期卒業。大学院卒業後、株式会社リクルートに就職。営業、商品企画、人事と計10年勤務。退職後、A.T Kearney株式会社に人事責任者として就職。その後独立し、フリーの人事コンサルタントとして活動。同時に株式会社TORCH COO就任。ベンチャー企業の経営陣採用や新卒、中途の採用設計から運用まで幅広く関わる。面接した人数は合計1万人以上にのぼる。2020年1月末に夫の海外赴任に帯同しブラジルへ。2020年11月世界中の駐在妻・元駐在妻・プレ駐在妻を応援し、共に成長するコミュニティ『駐妻キャリア net』の代表就任。転職ノウハウブログ『駐妻 本気の転職術』を執筆。話し方研究所プロフェッショナルインストラクター。慶應義塾大学大学院SDM研究科研究員。LinkedIn公認クリエイター
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