リモートワークとは何か。メリットや導入手順、必要ツールを徹底解説

最終更新日:2021/03/21

Writing by:CANTERA NOTE編集部

リモートワークを導入する企業が増加し、働き方が多様になっている現在。今後もますます普及していくことが予想されますが、そもそもリモートワークとはどのような形態を指すのでしょうか。実施するメリットや導入の仕方まで徹底的に解説します。

リモートワークとは

リモートワークとは、オフィスとは別の場所で働く勤務形態を指します。オンラインを利用することで、在宅をはじめ、近くのカフェや外出先での仕事が可能になるため、リモートワークが進んできたのです。

なかには「テレワーク」と呼ぶ企業もありますが、リモートワークと同じ意味合いで使われている場合がほとんどです。

リモートワークのメリット・デメリット

オンラインでやり取りを行うリモートワークは、無駄を省いた合理的な働き方とも言えます。企業や社員にとってメリットが多い一方、デメリットとなる要素もあります。

■メリット

・通勤や移動時間の削減

社員は出社する必要がなくなったことから、通勤や打ち合わせなどに要する移動時間を削減可能に。その分、就業前後はゆっくり過ごせたり、業務の準備時間が確保できたりと自由に有効活用できます。満員電車での移動など、通勤が負担になっていた人も少なくありません。移動せずに働けることによって、社員の満足度も高まりやすいでしょう。

・離職の防止

育児や親の介護、家族の転勤などによって退職せざるを得ない社員もいます。リモートワークを導入すると、各個人の事情に合わせて働きやすくなるので、離職の防止策としても有効です。企業からしても、新たに人材を補充する必要がなくなるため、採用コストを抑えることができます。

・良い人材を採用しやすい

リモートワークを導入すれば、必ずしも社員がオフィスの近くに住む必要はありません。遠隔地に住んでいる求職者も採用できるため、ターゲットが広がって良い人材とマッチする可能性も高まります。また、昨今は副業として働くケースも増えています。別の会社で働きながら副業として加入するメンバーもリモートなら働きやすいでしょう。

・コストの削減

リモートワークによって、従来のようにオフィスを構える必要がなくなってきています。オフィススペースを大幅に縮小したり、移転したりする企業も見受けられます。社員の交通費も不要になるので、企業としてはコスト削減にもリモートワークは有効です。

■デメリット

・社員の自己管理が求められる

自由な働き方によって生産性の向上が期待できる一方、個人の労働意欲が下がる可能性もあります。自分のペースで働けるため、集中力が途切れてしまったり、プライベートとの切り替えが難しかったりする恐れも。改めて組織の体制を見直す必要がありますが、社員の自己管理も同時に求められます。

・稼働時間が曖昧になる

企業側は労働時間の管理が課題になります。仕事とプライベートの線引きが曖昧になり、社員自身も実労働時間を把握しにくくなるのがデメリットです。リモートワークにおける就業時間を定める、チームでタイムマネジメントを行うなど工夫が必要です。

リモートワークに向く職種

医療・介護職や現場で作業が必要な製造業など、そもそもリモートでは働けない仕事もあります。また、直接顔を合わせたコミュニケーションが必要な場合もあるでしょう。一方、リモートワークが合っている人も存在します。以下のような職種ならば、特にリモートワークの作業が向いています。

・事務職

経理や人事、営業事務など、パソコンの作業が中心の職種はリモートワークがしやすいもの。業務中に話しかけられることがないので、オフィスで働くよりも集中力が上がる可能性もあります。

・I T関連

エンジニアやデザイナーなど、IT関連の職種もリモート対応に向いています。オンライン上でのやり取りにも慣れているため、スムーズに働きやすいでしょう。

・営業職

本来ならば、移動が多い営業職も実はリモートワークに向いています。多くの取引先に出向く社員の場合、「机に向かって作業する時間が取れない」と悩むことも少なくありません。そこでオンライン上での商談やコミュニケーションに切り替えると、作業効率を上げられます。

リモートワークを導入するための手順

リモートワークを導入するには、以下のプロセスで進めていくと安心です。

・リモートワークを導入する目的を設定する

新型コロナウイルスの影響を考慮し、リモートワークを一時的に導入する企業もあれば、社員の働き方改革を目的として長期的に取り入れる場合もあります。自社においてリモートワークを導入する目的をあらかじめ洗い出しておきましょう。

リモートワークを成功させるためには、全社で一丸となって取り組めるかどうかがポイントです。目的を明確にすることで、「何のために導入する必要があるのか」を社員に理解してもらいやすくなります。

・リモートワークを推進するプロジェクトチームの結成

社内のリモートワークを取りまとめるチームを新たに作るのがおすすめです。困ったことやトラブルが起きた場合、迅速に対応しやすくなります。

・業務の分析と洗い出し

プロジェクトチームを中心に、社内の業務を洗い出していきます。各業務に対する稼働時間をはじめ、使用するシステムやツールはリモートでも対応できるのか、個人情報は含まれているのかなど、細かく分析しながら洗い出していきます。

セキリュティなどの問題でどうしても出社する必要があったとしても、出社日を減らすなど工夫してリモートワークを取り入れることも可能です。業務を整理した上で、どのように対応すればリモートで働けるのか検討しましょう。

・ルールづくりや環境整備

現状の業務を踏まえ、新たに環境を整備していくことが重要です。リモートワーク時の就業規則をはじめ、通信料のコストは会社が負担するのか、またその場合はどのように経費申請するのかなど、細かいルールを作成し、スムーズに働けるようにしましょう。

・必要な機器をそろえる

パソコンやタブレット、スマホなどの各種デバイスや、自宅のインターネット環境が必要です。会社から支給されるものを使用するケースもあれば、社員が所有するものを利用することもあります。こちらもあらかじめガイドラインを設定しておきましょう。

・トライアルを行う

準備が整ったら、試験的にテレワークを導入してみます。実際に試してみて問題はなかったか、本格的に導入する前に判断することが大切です。たとえば、一部の部署からはじめて徐々に展開していくという進め方もよいでしょう。

・導入

リモートワーク導入後、想定外の問題や疑問が出てくる場合も少なくありません。その都度、プロジェクトチームを中心に、どのようなやり方ならば働きやすいのか見直していくようにしましょう。

リモートワークを導入するために必要なツール

リモートワークを行う際には、これまでアナログでやっていた作業をデジタルへ移行させなければなりません。そのため、補完してくれるような各種ツールの利用は必須です。以下のようなツールが必要になることを念頭に置いておきましょう。

・コミュニケーションツール

オンライン上でコミュニケーションを取るには欠かせません。「Chatwork」「Slack」などのコミュニケーションツールを活用し、遠隔でも気軽に連絡を取り合える体制を整えましょう。オンライン上でオフィスにいるときと同じような空間をつくれる「Remo」「Remotty」「Sococo」といった仮想オフィスツールを採用するのもひとつの手です。

・Web会議システム

リモート上で会議をするには、Webカメラを使ってテレビ電話できるツールが必要です。「Zoom」や「Microsoft Teams」など各企業にあったツールを選択してください。費用や使いやすさだけでなく、セキュリティや音質の高さなども重要です。

リモートワークするには、事前の準備が肝心

2020年は政府からの在宅勤務要請を受け、急ピッチでリモートワークに移行せざるを得ませんでした。しかし、これまでとは違った働き方に戸惑う人たちは少なくなかったでしょう。

本来、働く場所を選ばないリモートワークは、企業や社員にとって利点も大きいものです。事前の準備をしっかり行えば、スムーズに働きやすくなります。今後、本格的に導入を検討している企業は、社内の業務をしっかりと洗い出した上で適切な体制づくりを心がけましょう。

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執筆者

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